ファンマーケティングに役立つツールは？活用事例もチェック！

ファンマーケティングに役立つツールやサービスは？

マーケティングの実践に役立つ専用ツールやサービスはもちろん、実は日常で利用しているこんなツールもファンマーケティングに活用できます。

CRM

CRM（Customer Relationship Management）は、顧客関係を管理することや、管理をするための専用ツールを指します。
ツールとしてのCRMは、顧客のプロフィールや購入履歴、問い合わせと企業側からの応対内容などの管理を一元化・効率化します。また蓄積した顧客の情報を分析することで自社商品へのニーズを探ったり、特にフォローすべき熱心なファンを特定したりが可能になるため、ファンを定量的に把握・分析する上で役立ちます。

「ファンマーケティングの成功にCRMはなぜ重要？活用事例も紹介」では、CRMでできることやファンマーケティングにおいて重要な理由についてより詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

関連記事：ファンマーケティングの成功にCRMはなぜ重要？活用事例も紹介

MA

MAは「マーケティングオートメーション」の略で、名の通りマーケティング活動を自動化するツールのことです。MAにはBtoC向け、BtoB向けがあり、それぞれ備えている機能が異なります。そのためファンマーケティングに活用する際は、BtoC向けかつ自社の顧客や実施したい施策に合ったツールを選ぶことが大切です。
BtoC向けのMAを活用することで、例えばメールやメッセージアプリからの効率的な情報発信や、ファン向け限定商品の案内などキャンペーンの管理ができるようになります。

SNS

FacebookやInstagram、XなどのSNSもファンマーケティングに活用できます。主に次の2つの活用パターンがあります。

①企業やブランド起点
企業やブランドの公式アカウントを作成し、商品やサービスなどの情報を発信するほか、ファンとコメントのやり取りをすることで直接的なコミュニケーションをとる方法です。

【活用の例】
・キャンペーン情報を発信する
・ハッシュタグを活用したイベントを開催する
・商品やサービスへの意見をファンから収集する

②ファン起点
ファンが自社のブランドや商品に関する投稿をした際に反応する、ファンから商品やサービスの感想を投稿してもらうなどの方法があります。

コミュニティサービス

コミュニティサービスとは、オンラインでファンコミュニティを構築＆管理するためのソフトウェアやシステムのことです。
ファンから商品やサービスに関する意見・要望を集めながら、商品・サービスのさらなる利用に役立つコンテンツを用意して、顧客満足度の向上につなげるといったことができます。

※チャットやメッセージアプリ、SNSをファンコミュニティの運営に活用するケースもあります。

その他のツール・サービス

サブスクリプションサービス

サブスクリプションサービスでは、ファンに継続的に自社サービス・商品を利用してもらうことが可能です。
また、単に商品やサービスをお届けするだけでなく、ファンからのフィードバックを得ながら、より良いサービス・商品へと成長させていくことができるため、ファンマーケティングの促進に有効です。

クラウドファンディングサイト

インターネットを通じて第三者から資金を募る「クラウドファンディング」では、ファンから融資を受けることも可能です。
クラウドファンディングサイトを活用することで、資金調達が未達であった場合も、自社のファン、もしくはファン潜在層から企画段階の新商品や新サービスに対するフィードバックを受けることができるため、市場の反応を確認する方法としても有効です。

ライブ配信ツール

ライブ配信を通して視聴者と配信者がコミュニケーションをとるツールです。配信の中で購買や来店の促進、イベントの告知などが行えるため、つながりを強化してファン化する取り組みに活用できます。

ツール・サービス選びのポイント

例えばCRMを1つとっても、各社からさまざまな製品が提供されています。そうした中から自社に合うツール・サービスを選ぶには、次のような視点でチェックをすることが大切です。

ファンが利用しやすいUIか

オンラインツールを利用する場合は、自社のスタッフだけでなく、ファンも操作しやすいかを考慮することが大切です。特にファンが操作をする「会員用マイページ」のUIデザインが良くないと、ページから離脱されやすくなり、利用率・購入率の低下を招く恐れもあるため注意が必要です。

併用したい他のツールと連携できるか

複数のツールをファンマーケティングに活用する場合は、それらの連携ができるかも確認しましょう。例えばCRMと自社通販サイトを併用してファンマーケティングを行う場合、ツール同士のデータ連携ができれば、自社ファンのオンライン・オフラインでの買い回り、購買チャネルの使い分けを分析することも可能となります。
現時点では連携する予定がなくても、将来的に使用するツールが増える可能性があるという場合は、データ連携のしやすいツールかどうかを確認しておくと安心です。

自社の戦略・目的に合致しているか

ファンマーケティングの戦略や目的に合致しているツール・サービスであることが大切です。
「ファンから自社の商品やサービスへの意見を吸い上げて、改善に活かしたい」「ファンの購入頻度や購入内容に合わせて最適な販促を行いたい」などファンマーケティングにおける課題は企業によって異なり、取り組むべき施策も異なります。
前者であればSNSを活用する、後者であればMAを導入するなど、導入がゴールとならないよう目的に合わせてツールを選ぶことが大切です。

必要な機能が備わっているか

MAを例にしても、何社ものベンダーがツールを提供しており、機能やサービスは商品によって異なる状況です。
自社のファンマーケティングの戦略・施策の目的に合致したツールを選んだうえで、具体的に活用したい機能が定まっていれば、それらを備えた製品に絞り込むことが大切です。

運営会社のサポート体制が整っているか

運用中の技術的なトラブル対応や、ツールの使い方のレクチャーをしてくれることはもちろん、ツールを使ってファンマーケティングを推進するためのアドバイスや、情報の提供までしてくれるかをチェックするといいでしょう。

ツールやサービスを活用したファンマーケティングの事例

ファンマーケティングに実際に取り組んでいる企業は、どのようにツールやサービスを活用しているのでしょうか。事例を見てみましょう。

CRMの活用事例

日用品メーカーのライオンでは、さまざまな方法で顧客に関するデータを収集・分析し、ブランドのIMC戦略やコミュニケーションの設計、顧客関係管理などに活用しています。

取り組み内容

ライオンは、オウンドメディアサイト「Lidea」を通じて会員情報を取得。また記事コンテンツの閲覧傾向からどんなテーマに興味があるのかといった顧客データを収集しています。

成果

オウンドメディアの運営を通して得られた会員情報や記事の閲覧データに、同社が持つ商品の購買情報などを掛け合わせて顧客を分析。ペルソナを細かく分類しながら作成・ブラッシュアップし、商品の訴求方法・内容を検討するのに役立てています。

MAの活用事例

大漁旗や半纏（はんてん）、お祭り衣装などの製造・販売を行う水野染工場は、MAを活用してファンのニーズに合わせたメルマガ配信に取り組んでいます。

取り組み内容

水野染工場では、お客様の興味や購入履歴に合わせたメルマガを配信しています。MAを活用して購入済み・問い合わせのあった商品や、イベント・キャンペーンのタグを設置。メルマガをお送りするお客様をタグによって絞り込み、特に興味を持っているファンの方にのみメルマガを配信しています。

成果

メルマガ経由のお問い合わせは増加し、MAの導入前後で比較すると問い合わせ件数は1.5倍に変化。
マーケティングが「待ち」から「攻め」の姿勢に変わり、商品提案の体制ができるといった成果も生まれました。

SNSの活用事例

森永製菓では、同社「チョコボール」のブランドキャラクター「キョロちゃん」のXアカウントを運営し、情報発信やファンとのコミュニケーションを図っています。

取り組み内容

Xでは、新商品・キャンペーン・コラボ企画などの情報や、ショートアニメーション「キョロちゃん劇場」などを投稿。またアンケート機能を活用したクイズを定期的に開催するほか、ファンからのコメントへのリプライや、商品関連の投稿へのアクティブなコミュニケーションなど、積極的にファンとのエンゲージメント強化と新規ファンの獲得に取り組んでいます。
キョロちゃんの親しみやすさを活かして、商品のPRだけでなくブランドイメージの構築にもXを活用しています。

成果

企業アカウントとは別にブランドキャラクターの専用アカウントを開設することで、ブランドやキャラクターのファンに特化したより効果的な情報発信やコミュニケーションに成功しています。特定のファンとの交流を継続することで、コミュニティとの結びつきを強めています。

「レシートCRM」でファンマーケティングを実践

フェリカネットワークスの「レシートCRM」は、購買レシートを活用してファンマーケティングを実践できるツールです。 会員制のポイントプログラムやランク制度などのロイヤルティプログラムにより、継続的なタッチポイントを構築します。 また、レシートからの購買履歴や会員サイトでの行動などのデータを基に、ファンを定量的に可視化し、最適なアプローチ施策の立案に役立ちます。
※「レシートCRM」の詳しい情報はこちらをご覧ください。