アソシエーション分析とは?
マーケティングへの活用を解説

アソシエーション分析とは?マーケティングへの活用を解説

「アソシエーション分析ってどういうもの?」
「アソシエーション分析って何に活用できるの?」

このようなアソシエーション分析の疑問を持つマーケターの方も、少なくないのではないでしょうか?この記事では、アソシエーション分析の基本的な考え方や、指標・活用方法を徹底解説します。

アソシエーション分析の理解を深めて、今後のマーケティングに生かしてください。

まずは、アソシエーション分析の基礎的な考え方を知るために必要である、以下の3つについて紹介します。

  • アソシエーション分析の形式は?目的も押さえよう
  • バスケット分析との違い
  • ベイジアンネットワークとの違い

ひとつずつ確認しましょう。

データマイニングの一種で、「こう仮定すればこうなる」という関係をビッグデータから見つけ出すことを「アソシエーション分析」と呼びます。データマーケティングの世界では主に、消費者の購買行動をパターン化するために用いられてきました。たとえば、ネットユーザーがWebサイトでショッピングを続けていたとして、分析者はその購入履歴を徹底的に振り返っていきます。その作業によって、「もしもこの人が商品Aを買ったとすれば、Bも一緒にカートに入れるはずだ」という法則性を見つけ出すのです。そして、こうした法則性を「アソシエーション・ルール」と表現します。

アソシエーション分析は「マシーンラーニングモデル」という形式によって行われます。ここでは、「IF(仮に~なら)」「THEN(こうなる)」という2つのパートが重要視されます。IFとTHENの関係性が強いパターンを割り出し、可視化するのがアソシエーション分析の目的です。なお、分析では「支持度(Support)」「確信度(Confidence)」「リフト値(Lift)」という3つの指標も用いられます。

アソシエーション分析によって導き出されるのは、顧客が将来に行うであろう購買行動です。分析結果を基にしてフライヤーやカタログに掲載する商品を決めれば、効率的に訴求を行えます。また、売り場における商品の配置にも分析結果を生かせるでしょう。そのほか、商品Aを購入した顧客に対し、商品Bを紹介するDMを送るなどの宣伝活動も実現します。

アソシエーション分析の手法のひとつがバスケット分析です。顧客の購入履歴を調べることで、消費活動の法則性を見出そうとする考え方です。一方、アソシエーション分析はさまざまなビッグデータを用いて顧客の傾向を掘り下げていく手法だといえます。アソシエーション分析では顧客の検索履歴、属性データなども対象データに含まれます。

データマイニングの代表的な手法として挙げられるのが、ベイジアンネットワークです。ベイジアンネットワークでは、複数の事象が織りなしている複雑な関係性を突き詰めていきます。ベイジアンネットワークは「1つの原因が複数の結果につながる」ことと「1つの結果には複数の原因がある」ことの2つを基本形としています。これらの基本形を応用しながら、人間の思考を数値で表現するのがベイジアンネットワークの目的です。

異なる事象の因果関係を探っていくという点で、アソシエーション分析とベイジアンネットワークは似ています。ただ、ベイジアンネットワークが確率モデルを導き出す手法で、応用される分野はIT業界や医療現場が中心です。「AならBになる」というシンプルな結論を導くアソシエーション分析は、マーケティング分野でより活用しやすいといえます。

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アソシエーション分析には3つの指標があります。

  • 支持度(Support)
  • 確信度(Confidence)
  • リフト値(Lift)

それぞれの特徴を順番に覚えましょう。

データマイニングにおいて、ある相関ルールが成り立っている割合を意味する指標です。通常、支持度が高くなるほど、相関ルールは今後も起こりやすいと考えられるでしょう。支持度は「AとBが一緒にあるデータの数」を「全てのデータ数」で割ることで求められます。たとえば、100の購買データが収集できたとします。そのうち、50件が「キャベツと肉を一緒に買っていた」とするなら、その事象の支持度は0.5です。仮に、「トマトと肉を一緒に買っていた」という事象が70件あったとすれば支持度は0.7なので、「キャベツと肉よりも、トマトと肉の方が相関ルールが強い」といえます。

支持度が証明するのは、相関ルールの一般性です。支持度が高く、一般性があるといえる事象は多くの顧客にあてはまります。そのため、企業や店舗は「トマト売り場の近くに肉を置こう」といった決断を下しやすくなるのです。逆に、支持度が低い事象は一般性があるとはいえません。事象が再び起こる可能性が低く、マーケティングの参考にはしにくいでしょう。

商品Aが買われた中で、商品Bも一緒に買われた割合を求めるための指標です。「信頼度」と呼ばれることもあります。マーケティングにおいては、「肉を買った人のうち、何人がキャベツを買っているのか調べたい」という場面も出てきます。仮に肉を買う人はキャベツも欲しがるのだとしたら、2つの商品を同時に訴求する必要が生まれるでしょう。関心度は「AとBが一緒にあるデータ数」を「Aのデータ数」で割ることで算出されます。もしも「肉を買った50件」のうち、「一緒にキャベツを買ったのは20件」だとすれば、確信度は0.4です。

確信度が高いということは、商品同士の関連性が強いことを意味します。そのため、店舗側は「肉を仕入れるのであればキャベツも仕入れておこう」という判断をできるのです。一方で、確信度の低い2つの商品は、同時に買う顧客が少ないといえます。片方の商品が売れたからといって、もう片方も手に取ってもらえる可能性は低いでしょう。そういった商品を同時に訴求しても、売上にはつながりにくいのです。

前提部Aと結論部Bの関係性を求められる指標です。ある売り場で肉とトマトの確信度が高いとき、普通なら「2つの結びつきは強い」と考えられます。しかし、トマトの需要に関係なく、肉の人気が高いだけの場合にも確信度は高くなってしまう傾向にあります。効果的なマーケティングを実施するには、「肉とトマト」が人気なのか、「肉単品」にニーズがあるのかを見極めなければなりません。こうした場合、リフト値を参考にして、確信度を証明します。リフト値は「確信度」を「Bの起こる確率」で割って算出します。

仮に「肉(前提部A)とトマト(結論部B)が同時に買われている」という確信度が0.7で、全体においてトマトの買われている割合が80%(0.8)だとします。そうすると、リフト値は0.875です。リフト値が1(100%)よりも低いということは、AがBを起こしにくくしています。すなわち、AとBは弱い関係性です。なお、リフト値が1になれば、AとBに関係はありません。リフト値が1を超える場合は、AとBに強い関係性があると証明されます。

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アソシエーション分析の活用法1.アンケート調査の掘り下げ

アンケート調査は多くの選択肢の中でも、代表的なアソシエーション分析の活用法です。アンケート調査は設問によって、実施者の求めているデータを効率的に収集できる機会です。また、ターゲット層を絞り込んで行えるのもメリットです。アンケート結果からは顧客の率直な意見を確認できるので、アソシエーション分析により、商品やサービスの課題解決につながる結論を導き出せるでしょう。

アンケート結果をアソシエーション分析するときの注意点は、相関関係と因果関係を混同しないことです。相関関係はお互いに影響し合っている2つの事象を指す言葉です。一方、因果関係は、ある事象が別の事象を引き起こしている状態だといえます。この2つを見極めなければ、誤った分析結果により、効果の少ないマーケティング戦略を立ててしまうこともありえます。なお、アソシエーション分析に適しているのは、アンケート調査によって膨大なデータを収集できたときです。分析できる事象が多くなるほど、そこから見えてくる関係性も信頼しやすくなります。

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顧客におすすめ商品やサービスの情報を提供することが「レコメンデーション」です。たとえば、Webサイト内である商品を購入したユーザーに、別の商品も提示する機能などが例に挙げられます。アソシエーション分析によって商品同士の関係性を把握していれば、レコメンデーションの精度が高くなります。そのユーザーにとって「欲しい」と思える商品を訴求できるため、企業の売上につながります。

アソシエーション分析は多くのECサイトで導入されてきました。そもそもECサイトにはたくさんのビッグデータが集まるので、アソシエーション分析に適した条件が整っています。ECサイトにおけるレコメンデーションは「トランザクションベースレコメンド」と呼ばれるものが多く、基本的には過去のデータから、一緒に購入された商品をユーザーに薦めています。アソシエーション分析によるトランザクションベースレコメンドなら人間では見つけられなかった購入履歴の法則性を明確にできるのです。さらに、ニーズの変化にもリアルタイムで対応可能です。

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1992年、アメリカの「ウォールストリートジャーナル」に掲載されて反響を呼んだ記事が「おむつとビールの関連性」です。ある大手スーパーマーケット・チェーンで、おむつを買いに来た父親がついでにビールを買っていたという内容です。そこで店舗側はおむつとビールを並べて陳列したところ、売上が伸びたとされています。都市伝説の可能性もあるものの、アソシエーション分析の重要性を語るうえでのサンプルとしてたびたび引用されてきました。

その後、2002年になってコンサルティング会社を経営していたトーマス・A・ブリスコック氏が「調査結果は事実である」と明らかにしました。実際におむつとビールを並べた店舗こそ明らかにはされていません。それでも、ブリスコック氏自身がスーパーマーケットで市場調査を行い、「おむつとビールの関連性」を導き出していたのでした。

1992年はデータマイニングの意義や必要性が発見される前だったので、このエピソードをアソシエーション分析の原点とする見方もあります。一方で、ビッグデータの概念が一般化されていない時代の調査結果として、信ぴょう性を疑う識者も出てきました。「おむつとビールの関連性」にまつわる議論はアソシエーション分析の重要性を人々に認識させたうえで、ビッグデータを収集することも不可欠だと示しています。

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アソシエーション分析は、レシートデータも活用できます。レシートには、顧客の思考や市場の実態を把握できる有益な情報が満載です。具体的にはレシート1枚で、日付・時間・商品名及び金額(値引・単価・個数)・合計金額・電話番号、さらには購入した店舗のチェーン名・店舗名などの情報からユーザーのリアルな購買行動を把握できます。「IDレシートBIツール」なら、消費者の購買や併買のデータを、店舗・カテゴリーを横断的に確認できます。膨大なデータを自社で集計・分析するには時間がかかるという場合に利用すると、効果測定の手間が大幅に短縮できるでしょう。また、同ツールでは、独自で構築した膨大なレシートデータから、コンビニエンスストア・スーパー・ドラッグストアなどの店舗別の売れ行きを可視化しています。POSデータでは見えづらかった自社商品の「買う人」と「買われた」をしっかりと把握できるため、自社と競合商品の実売価格・売上が確認でき、顧客の理解だけではなく、商談時の資料としても利用可能です。

「IDレシートBIツール」の詳しい情報はこちらをご覧ください。

「目に見えなかった法則性を理解できるようになれば、コストをかけなくてもマーケティングの精度を高められます。ビッグデータを収集したうえで、アソシエーション分析を行ってみましょう。たとえば、「売り場の位置をずらす」程度のわずかな変化で、売上が伸びることもありえます。宣伝活動を効率的に進めるうえでもアソシエーション分析は大切です。

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